保育士が輝き、稼げる社会へ ―現場のリアルから始まる保育改革の第一歩―

2026年3月22日、都内にて「全国に民間保育園を創るための保育士覚醒プロジェクト」として、保育士および子育て関係者向けの交流会を開催しました。

本イベントは、現役保育士および保育現場で働く職員を中心に、子育て中の保護者や教育・福祉分野の支援者など、子どもに関わるすべての方を対象としています。特に、日々の業務や子育ての中で課題や悩みを抱えている方、保育のあり方や働き方を見直したいと考えている方に届けたいイベントです。

開催のきっかけは、保育士の低賃金や過重労働、複雑化する保育現場の課題に対し、十分な改善が進んでいない現状に課題意識を持ったことです。現場の声に直接触れる中で、制度だけでは解決できない課題が多く存在することを実感しました。

そのため、保育士同士が本音で語り合い、課題を可視化しながら、現場発信で保育のあり方を変えていく必要があると考えています。また、保育士が守られ安心して働ける環境を整えることが、子どもたちの健やかな成長や保護者支援につながると捉えています。

保育士が安心して働き、適正な評価と報酬を得られる環境の実現を最終目標としています。その結果として、子ども一人ひとりへの関わりの質を高め、健やかな成長を支える保育環境の向上を目指します。

また、保護者が安心して子育てできる環境づくりと、孤立しない支援体制の構築にも取り組みます。さらに、現場の声をもとにした民間主導の保育モデルを全国に展開し、持続可能な保育・教育の仕組みを社会に広げていくことを理想としています。

イベント当日は8名が参加し、少人数制の対話型ディスカッションを中心に、現場が抱える課題や今後の保育のあり方について意見交換を行いました。

主な活動内容は以下の通りです。

  • 少人数制の対話型ディスカッションを実施
  • 低賃金、業務負担、医療的対応、多国籍対応、発達支援など現場課題を共有
  • 食育の重要性と実践課題について意見交換
  • 業務負担軽減および保育の質向上に向けたアイデア出し
  • 民間保育園など新しい保育モデルの可能性を議論
  • 継続的なコミュニティ形成に向けた関係構築

当日は、保育士同士のつながりが生まれ、これまで一人で抱えていた悩みを共有できる関係性が構築されました。また、現場で感じていた課題が言語化されることで、それらが個人の問題ではなく共通の社会課題であるという認識が広がりました。

さらに、参加者の中には「自分たちで保育をより良くしていける」という前向きな意識の変化が見られ、主体的に保育に関わろうとする姿勢が育まれました。加えて、継続的に対話できるコミュニティの必要性についても共有され、今後の活動につながる土台が形成されました。

参加者からは、「同じ悩みを抱えている人がいると分かり安心した」「一人で抱えなくていいと感じた」といった声が多く寄せられ、心理的負担の軽減につながったと考えられます。また、「保育のあり方は自分たちでも変えていけると感じた」「このような場が継続してほしい」といった前向きな意見も多く見られました。

交流会終了後も参加者同士のつながりは継続しており、今後の活動へと発展していく関係性が構築されたことは、大きな成果の一つです。

一方で、交流会の認知拡大が十分ではなく、参加者の集客に課題が見られました。また、日々の業務に追われる保育士が多いことから、参加時間の確保が難しく、継続的な参加につなげるための工夫が必要であると感じました。

さらに、現場課題が多岐にわたる中で、限られた時間内にすべての課題に対する具体的な解決策まで議論を深めることが難しいという課題も明らかになりました。加えて、活動を継続・拡大していくための運営体制や仕組みづくりも、今後の重要な検討事項として認識されています。

これらの課題に対し、今後はSNSや口コミを活用した情報発信を強化し、保育士へ直接届く導線の整備を進めていきます。

さらに、テーマ別に回を分けるなど、課題ごとに深く議論できる場を設けることで、より具体的な解決策の創出につなげていきます。加えて、継続的なコミュニティ運営体制を整備し、参加者同士が日常的につながり続けられる仕組みの構築を進めていきます。

今後は、本活動を継続的に実施し、対話の場を定期化することで、保育士同士がつながり続けられるコミュニティの構築を目指します。あわせて、オンラインと対面を組み合わせた実施や参加しやすい時間帯の工夫により、より多くの保育士が関われる環境を整えながら、他地域への展開や全国規模での交流へと発展させていきます。

さらに、現場の声をもとにした実践的な保育モデルの構築を進め、将来的には民間保育園の設立へとつなげていくことを視野に入れています。あわせて、財団法人NEW TERAKOYAの事業の一環としての展開も見据え、持続可能な保育環境を全国に広げていくことを目指します。

松島 巧